日本人の生活の知恵から生まれた食品包材
日本人は今でいう食品包装への生活の知恵に長けているのか、プラスチック包材登場までの長い間愛用されていた包装材があります。おにぎりによく使われた笹の葉や納豆でお馴染みの「わらづと」など、挙げるといろいろ出てきそうですが、これらは単に包むだけに留まらず腐食防止ともなっていたことわかっています。当時の人が化学的にわかったうえで使っていたとは考えにくく、おそらく生活の知恵で体験が積み重なって利用されるようになったものと思われます。また、保存容器にも同じようなことが言え、かめや壺、樽、桶とこちらも挙げるといろいろ出てきそうです。そのうえ、使われている容器は無味乾燥なものとはせず、伝統美ともいえるような芸術性をも感じさせる審美眼は、日本人の感性を遺憾なく発揮させたものということができそうです。