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フィルムの性質と破裂の強さ

破裂の強さというのは、試験片を液体または、空気を用いて連続的に加圧したときに、試験片が破裂するときの圧力をいいます。これは、紙、板紙、段ボールの試験方法です。プラスチックフィルムやシートの試験方法としても使用されています。

一定の直径の円孔を持つ2枚の支持板で材料をはさんで、片側からゴム膜を介して圧力を加えます。その時の材料が破裂するときの圧力を持って破裂強さとします。試験機はミューレン型の試験機が用いらています。破裂強さが14㎏/㎠以下の材料に使用される低圧タイプはJIS P 8112に、それ以上の圧力の材料に使用される高圧型はJIS P 8131 に規格化されています。一般に破裂の強さは伸びの少ない方向の引っ張り強さとその伸びの積に、比例するといわれていますが、明確な関係ではないそうです。

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静電気によるトラブルについて

静電気力が大きくなると、加工にさまざまな問題が発生します。主なものとして、袋離れ、しわ、印刷ひげ、コートムラ、異物の付着です。まず袋離れですが、自動充てん機に袋をセットする場合に、袋が一枚一枚に分かれなくて、二枚またはそれ以上同時にセットされてしまいトラブルになってしまいます。次にしわに関してですが、静電気による力でロールとフィルムが引き合ってしまい、押し付けの力が大きくなってスリップが悪くなってしわになります。次に印刷ひげ、コートムラに関してですが、インキまたはコート液の静電荷と作用しあって、印刷ひげ、コートムラなどが発生します。次に異物の付着に関してですが、粉体や削り節などの充填のときに、シール部にそれらが付着して、シールの不良、外観の不良などが発生します。静電気障害のもう一つは放電です。

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フィルムの性質の環境依存性

フィルムの性質を測定するときに、試料前処理、試験場所の標準状態の設定、などを行わないといけないそうです。これらが必要であるのは、材料特性に環境依存性があるからです。プラスチックというのは、広い範囲の力学的現象に時間ー温度等価性が成り立つことが知られています。アレニウス式というのは、規則的に周りを取り囲んでいる原子たちの配列の中に、隙間や結晶の乱れがあるときは、周りを取り囲まれている原子が、外の力の作用によって活性化されて周囲の原子たちからの引力に逆らっています。ポテンシャルエネルギーの低いところをさがして越えて移動するということで、全体の流動が行われるようなエネルギー的な運動だそうです。アレニウス式・loge ar=(E/R){(1/T)-(1/Ts)}。E:変化に要するエネルギー、R:気体定数

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メッシュパレットのキャスター

キャスターが付いているメッシュパレットは、簡単に移動をさせることができます。転がす形で荷物を移動することができるので、力も少なくて済みます。一方で、キャスターが付いたことで高さがつきますので、安定感は下がってしまいます。高さ制限がある場合は引っ掛かりやすくなりますし、上に段積みした状態で動かしてしまうと、倒れたり崩れたりする危険性もあります。キャスターがついていないメッシュパレットの場合、少し押すだけでは動かないので、安定感は抜群です。多く段積みしても崩れにくく、高さも広めに使えます。一方で、キャスターが付いていない場合は移動にフォークリフト・ホイストクレーンなどを使用しなければなりません。特にホイストクレーンの場合は専用の金具を使うことにもなりますので、移動の手間はデメリットと言えるでしょう。

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食品包装の紙化とは

環境保護の考え方が広まっている中、プラスチックが環境を破壊することに注目が集まっています。その結果、できるだけプラスチックを使わないようにするべきだ、という考え方がトレンドとなっており、全世界的にその流れが主流になっています。しかし、プラスチックは食品包装にもよく使われており、それを他のものに変えるとなると、相当の労力が必要となります。しかし最近、少しずつ開発が進んでおり、食品包装は少しずつ、紙になっていっています。
食品包装が紙になることのメリットは、プラスチック削減だけではありません。まず、紙にすると、必要な情報をより印刷しやすくなる、というメリットがあります。プラスチックより鮮明に印刷できるため、デザイン性が高く、色鮮やかなパッケージにすることができます。また、紙は耐水性が低い、という弱点がありますが、ラミネート加工という、紙の表面をコーティングする技術によって、弱点は克服されつつあります。
ぜひ、紙化に積極的になりましょう。

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日本の包装の歴史

日本においての包むという文化は、受け取る人に対する気づかいや思いやりがあり、今でも様々な習慣として受け継がれています。
昔、贈り物を紙で包む習慣は、祭事で行われていたことでした。
白い和紙の上に赤く染めた和紙を重ね、神事のお供えをのせ、水引きで結ぶ習慣は、現在のお歳暮やお中元、ご祝儀袋などに簡略化した形で残されています。
また、奈良時代には布で包むという習慣が既にあり、舞楽などに使う衣装を包むために布を使用していたようです。
その後、お風呂に入る際に、このつつみを敷いてその上で服を脱ぎ着したことから、その布を風呂敷と呼ばれるようになりました。
江戸時代以降、染色や加工技術が発達し、様々なデザインの風呂敷ができました。
現在では、風呂敷を使った包み方も数多く、包装方法のひとつとして活用されています。

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野菜の梱包資材について

野菜の梱包資材は種類や陳列棚に合わせて6つの種類があります。1つ目は、野菜からの結露による曇りを防ぐ「防曇(ボードン)袋」。通気性と見栄えの良さから収穫後も呼吸量の多い人参やなす、きゅうりなどの野菜に適しています。2つ目は、「OPPシート」です。水滴がつきにくいため、レタスや白菜といった大きくて丸い野菜に適しています。3つ目は、「スタンドパック」。その名の通り、直立した状態で陳列できるため、トマトやパプリカなどカラフルでおしゃれに陳列したい野菜にピッタリです。4つ目は、「野菜ネット」です。玉ねぎやじゃがいもなど通気性を一番に考える野菜には必須です。5つ目は、「粘着テープ」です。ネギやアスパラなどの長細い野菜を束ねるのに重宝します。6つ目は、「プラパック」。パック同士を重ねても野菜に影響がでないため、トマトや椎茸などデリケートな野菜に適しています。

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アルミ缶は胴体部分が再生利用され蓋は別

食品容器のなかでリサイクル面でスチール缶やPETボトルと並んで回収成績(2013年度統計で83.8%)のよいものに、アルミ缶があります。アルミ缶は貴重な資源の再利用というばかりかコスト的にも大きなメリットがある素材と言われています。というのは、ボーキサイトから新規製造していく際使われるエネルギーとの比較で、リサイクルではその約3%で再生可能という突出ぶりです。リサイクルすることにより地球資源の保全につながり、環境的にも貢献する包装容器素材としてリサイクル推進のけん引役を担っていると言っていいかもしれません。ただ、アルミ缶に再度生まれ変わっているのは胴体部分だけで、実質は68.4%(2013年度統計)とされ、合金を使用しているフタは溶解度分離されアスファルトなどの道路舗装材に使われるようです。

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日本人の生活の知恵から生まれた食品包材

日本人は今でいう食品包装への生活の知恵に長けているのか、プラスチック包材登場までの長い間愛用されていた包装材があります。おにぎりによく使われた笹の葉や納豆でお馴染みの「わらづと」など、挙げるといろいろ出てきそうですが、これらは単に包むだけに留まらず腐食防止ともなっていたことわかっています。当時の人が化学的にわかったうえで使っていたとは考えにくく、おそらく生活の知恵で体験が積み重なって利用されるようになったものと思われます。また、保存容器にも同じようなことが言え、かめや壺、樽、桶とこちらも挙げるといろいろ出てきそうです。そのうえ、使われている容器は無味乾燥なものとはせず、伝統美ともいえるような芸術性をも感じさせる審美眼は、日本人の感性を遺憾なく発揮させたものということができそうです。

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回収率のいいスチール缶は製鉄原料へ

世の中の潮流となっている資源の再利用といったリサイクルには、現代では各種法律が制定され積極的に推し進められています。たとえば、家電では家電リサイクル法と小型家電リサイクル法、その他自動車リサイクル法、コンクリートといった建設資材の建設リサイクル法などです。そして食品関連では、食品自体の食品リサイクル法があり、包装分野では容器包装リサイクル法(正式名称は「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」)が身近なものとなっています。容器包装リサイクル法の対象とされる容器包装のなかでも、優等生とも言えるのがスチール缶と言われ、その回収率は2013年度統計でなんと92.9%という数値が公表されています。目標値85%以上を上回る好成績の背景には、自治体をはじめ関連企業の地道な努力が実を結び、回収されたスチール缶は工場で丹念に分別が行われ最終的に製鉄原料へと生まれ変わっています。

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