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リサイクルでよみがえる缶類の再利用

容器包装リサイクル法と略称される法律で、対象とされる特定容器・包装は多方面にわたっています。大別すると、スチール缶やアルミ缶、PETボトル、ガラス製容器、ダンボール、飲料用紙パックやダンボール箱・包装紙、プラスチック製容器包装がまず挙げられます。次に「容器や包装に使われる栓やふた、キャップ類」といった物を入れ、または包むものがあります。さらに、「ストローやスプーンを入れる袋」や「商品が消費されると不要になる容器は包装など」という分け方がされています。これらのなかでも、スチール缶やアルミ缶、PETボトル、ガラス製容器などの回収はかなり徹底され、回収車で集められた容器類は分別され高熱で溶かされたのち材料として再利用が推進されています。

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3R推進で特定容器・包装の排出量削減

プラスチックを使った包材は、登場するや瞬く間に姿・形をかえ各種の包装材となって広まっていきました。そして迎えた「環境にやさしい」時代ではプラごみとして自然に還元できない厄介者というレッテルを貼られ、代替えとなる素材が生み出されていくのと並行してリサイクルの対象という機運が高まっています。そうはいっても、深く広く浸透しているプラスチック包材と置き換えられる代替品がそう簡単にできるものでもなく、現代は模索状態が続いているというのは現実と言えそうです。そのため、リサイクルによる再利用など3R(リサイクル・リユース・リデュース)の実践が法律制定とともに積極的に取り組まれるようになってきているのが現在です。この3Rによってプラごみの廃棄量削減を推進していくもので、対象とされるのが商品の消費とともに不要となる「特定容器・包装」と呼ばれるものです。

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オブラートという包材は日本人の発明品

最近ではあまり見かけなくなった「オブラート」という包材は、粉末状の薬を飲むときやお菓子の包材として以前はよく使われていました。もともと澱粉を原料として作られるオブラートは、内容物と一緒に口にいれることができる無害なもので、これが日本人によって考案されたものということを知っている人は少ないかもしれません。海外にも同様な包材はありますが、それは薄焼きのパンを使ったもので「硬質オブラート」と呼ばれ、日本の軟式オブラートとは似て非なるもの、と言っていいかもしれません。硬質オブラートが日本に伝わり、それを見た日本人医師が偶然目にした寒天と澱粉からアイデアを思いつき軟式オブラートにつながったと言われています。しかも、軟式オブラートが博覧会で金賞を受賞したことから一躍その存在が知れわたり一気に海外にも広まっていったという記録が残っているそうです。

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卵パックの「八角錐」は理想の形

卵の包装形態はこれしかないと言えるほど決まったもので、すっかりお馴染みと言っていいでしょう。八角すいとなる形状は壊れやすい卵にとって理想となるもののようで、材質はPVCやPS、PET、パルプモールドと各種使用されています。また、包装の世界もご多分にもれずリサイクルを考えた素材選びが前面に掲げられる時代を反映して、A-PET(アモルファス・ポリエチレンテレフタレート)が使われ始めています。このA-PETのA(アモルファス)は非晶体と呼ばれるもので、燃やすとCO2と水になる素材をシート状にし、加熱し空気圧で型に押し当て成型するという方法で作られています。さらに強度を高め振動にも強い紙成型品と言われる「パルプモウルドパック」もよく見かけるようになってきていますが、水に弱いことや衛生面に課題を抱える包材とも言われています。

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究極の包装形態と言っていい「卵パック」

食品包装の中でも壊れやすいものを扱う場合はハードルが高くなることは容易に想像できそうですが、卵のような食品はなおさらと言っていいかもしれません。そんな事情もあって、卵の包装は昔から姿を変えて行われていましたが、プラスチックを使った現代でもその難しさに変わりはありません。ところが、卵は素材が変わっても卵パックと呼ばれるその容器形状は相変わらずと言っていいほど固定されたものになっています。この卵パックの八角形(正確には「八角すい」)という形状がいつだれによって考え出されたものなのか、あの透明な容器でよく繊細な卵が流通にも耐え保護できているのかなど興味は尽きません。聞くところでは、透明にしているのは消費者が中身を確認できるようにするためと言われ、形状の八角すいは力学的に衝撃が内容物に伝わりにくいから、ということから採用されたきっかけのようです。

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マイクロプラスチックと海洋汚染

プラスチック製品リサイクルの大きな背景として、マイクロプラスチックにおる海洋汚染問題があります。2017年1月、スイスのダボスで開催された世界経済フォーラム年次総会で、海洋ゴミに関する報告書が発表されました。世界のプラスチックの生産量は1964〜2014年の50年で20倍以上に急増しています。1500万→3億1100万トンです。今後20年間でさらに倍増される見込みです。少なくとも年間800万トンのプラスチックが海洋に流出しています。海洋のプラスチックの量は、2050年までに魚の量を上回る計算です。プラスチック容器のリサイクル率は14%と極めて低水準です。紙は58%、鉄鋼は70〜90%です。世界一丸となってプラスチックのリサイクルを促進して、海洋など自然界への流出を防ぐ対策の進化が急務だといえます。

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リサイクルエネルギー回収とは

EU議会は、包装廃棄物に関して、材料リサイクル+エネルギー回収の目標を決めています。2008年に設定したEU全体の目標値60%に対して、2014年現在で78.7%という高い値を示していました。リサイクル率との差はサーマルリサイクルつまりエネルギー回収によるものです。急増するプラスチック包装廃棄物がエネルギー回収されていることをあらわしています。ヨーロッパにおけるプラスチックリサイクル組織によると、2014年、EU28+2カ国で発生したプラスチック包装廃棄物1590万トンのうち、39.5%に相当する630万トンがエネルギーの回収、残りの19%、350万トンが埋め立てやエネルギー回収を伴わない焼却によって処理されたそうです。プラスチック包装廃棄物がエネルギー回収に向かっている中でEUはリサイクル率を高める考えです。

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炭酸ガスに反応する包装とは②

新鮮、賞味期間、期限切れの3つの区分を、それぞれに文字と色によって区別するというスマートプラスチックラベル。時間、温度によって変色のスピードはあらかじめ設定された期限に基づき、バリアフィルムの種類や熱さで調整されています。

包装がいったん開封されると、当然のことながら発色層が雰囲気中の炭酸ガスに直接触れることになります。そのため開封時から期限切れまでの間の色の変化は開封前よりも早くなります。

現在、イギリスの小売業最大手であるSainsbury’sの1100店舗で、MAP包装されたスライスハムについて市場テストが行われています。

環境団体のWRAPは、英国ではスライスハムの約70%がまだ食べられる状態で、廃棄されていると報告されています。このうちの4分の1がこの方法で救済されると言われています。

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ガラスを使った包材

家庭でも使用される耐熱ガラスは一般的な熱湯用のものと直火用の超耐熱のものがあり、熱湯用は120℃、直火用は400℃でも耐えられ、30分それぞれの耐えられる温度で加熱した後、冷水に浸して急速に冷やしてもひび割れない強度を持っています。

その他にも割れやすいというガラスの欠点を補う方法として、酸化すずや酸化チタンなどを表面に沈着させたり、プラスチックでコーティングしたり、ガラス粉末に顔料を混ぜ熱を加えて溶接するなどがあげられますが、表面の防護に加え装飾としても利用されます。

また表面に薬品などを付着させるだけでなく、細かい砂などで削るエッチング、更にフッ酸で化学処理を施し乳白色のすりガラスのような加工も割れにくくする工夫であり、デザイン性が高いだけでなく、手垢・水垢などの汚れをつきにくくするというメリットもあります。

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乾物食品の包装

乾物食品の包装では、湿気による品質の低下を防ぐ包装が施されています。乾物で代表的な海苔やお茶などは通常3%ほどの水分ですが、6%以上で変色などが起こります。特に日本は多湿な環境なため乾燥剤を入れたり、プラスチックなど水分透過性の低い包材を使用したりするなど工夫されています。テイクアウトの包装は近年急速に発達・普及しました。コンビニなどでよく見かけるおにぎりなどは海苔が既に巻いてあるかどうかでウェットタイプ・ドライタイプに分けられ、更にパラシュート包装・セパレート包装に分類されます。また、水分の吸収により食感を失ってしまうため、ピザやフライイドチキンといったファストフードなどで一般的なテイクアウトでは、水分を通しやすい紙、吸水ポリマー、水分を通さないポリエチレンの3層構造による包材が広く使用されています。

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